投資界のレジェンド2人が暴露する「プロが負ける理由」
SNSには月利30%の爆益スクショが溢れている。でも現実は違う。ほとんどの人は、複雑な戦略に手を出して負けていく。
そんな現実を、投資界のレジェンド2人が完全に覆す。
告白:私も「合法的な泥棒」に資産を奪われていた
月5万円。
私が銀行員の勧めで買っていた「プロが運用するアクティブファンド」の積立額です。
- 信託報酬:1.65%
- 購入時手数料:3.3%
- 「プロが厳選した銘柄に投資できます」という謳い文句
「プロだから安心」。そう信じていました。
でも、この本を読んで気づいた。
私は毎月1.65%という”合法的な泥棒”に資産を奪われていた。
30年後の差額を計算したとき、背筋が凍りました。

- アクティブファンド(1.65%):約3,650万円
- インデックスファンド(0.09%):約5,020万円
差額:1,370万円
私は、1,370万円を失うコースを走っていたんです。
翌日、すぐに解約しました。
その衝撃を与えてくれたのが、チャールズ・エリスとバートン・マルキールの『投資の大原則』でした。
この2人、ただの評論家ではありません。
チャールズ・エリス
- ハーバードMBA最優秀
- イェール大学財団の投資委員長
- 代表作『敗者のゲーム』全米100万部超
- 世界最大級ヴァンガード社の元取締役
バートン・マルキール
- プリンストン大学経済学部長
- 大統領経済諮問委員会議員
- 代表作『ウォール街のランダム・ウォーカー』150万部超、45年のロングセラー
投資の頂点に立つ2人が、口を揃えて言います。
「複雑な戦略は捨てろ。シンプルにしろ」と。
なぜプロの73%が、素人向けインデックスに負けるのか
衝撃的な事実をお伝えします。
過去20年間で、S&P500に勝てなかった米国のアクティブファンド(プロが運用):73%
債券市場ではもっとひどい:80〜100%がインデックスに負けています。
プロが負ける。素人向けのインデックスファンドが勝つ。
なぜこんなことが起きるのか?
答えは「コスト」――そして、あなたが知らない”仕組み”
実際のデータを見てください:
| コスト区分 | 経費率 | 年間リターン |
|---|---|---|
| 最低コスト | 0.64% | 5.97% |
| 低コスト | 1.08% | 5.95% |
| 高コスト | 1.42% | 5.76% |
| 最高コスト | 2.09% | 5.06% |
たった1%のコスト差が、30年後に290万円の差を生む。
でも、本当の問題はもっと深い。
アクティブファンドは、あなたの成績ではなく、プロの給料を支える仕組みだ。

銀行員が勧める理由? 手数料が高いからです。あなたのリターンが高いからではない。
ファンドマネージャーが頻繁に売買する理由? 「仕事をしている感」を出すためです。あなたの資産が増えるからではない。
この構造に気づいたとき、怒りが込み上げてきました。
9つのルールで人生が変わる
この本には、長期的な資産形成を成功させるための9つのルールがあります。
【9つのルール 完全版】
資本を築く
- お金は若いうちから定期的に貯める → 複利の力を味方にする
- 会社や国に資産形成を手伝ってもらう → iDeCo・NISAを使い倒す
- クレジットカードのローンは使わない → 年利15%の破壊兵器を避ける
資産を守る
- 不時の出費に備えて現金を用意 → 生活防衛資金で暴落に備える
- 保険をかけているか確認する → 必要な保険だけ、シンプルに
- 分散投資をすれば心配の種が減る → 銘柄・国・時間で分散
資産を増やす
- 低コストのインデックスファンドを使う → プロに勝つ唯一の方法
- オーソドックスな分野に着目 → 目新しい商品は避ける
精神を律する
- 短期運用への衝動を無視する → 最大の敵は、あなた自身
すべて重要です。でも、私が特に衝撃を受けた4つのルールを、私の失敗談とともに深掘りします。
ルール1:お金は若いうちから定期的に貯める
72の法則を覚えてください。
72 ÷ 年利(%) = 資産が2倍になる年数
- 年利7%なら、約10年で倍
- 年利10%なら、約7年で倍
25歳で月3万円を年利7%で運用すれば、65歳で約7,200万円。
時間こそが、最強の武器です。
私がこの法則を知って変わったこと:「今すぐ100万円儲けたい」という焦りが消えました。時間が味方なら、焦る必要はない。
ルール3:不時の出費に備えて現金を用意しておく
生活防衛資金。これがないと、あなたは必ず暴落で死にます。
私の失敗談:
2020年3月、コロナショック。生活防衛資金を確保せず、全額を投資に回していました。
仕方なく、投資信託を解約しました。ちょうど暴落の底値でした。
- 損失:18万円
- 失った機会損失:80万円(その後の回復相場を逃した)
合計約100万円を失いました。
あのとき、生活費6ヶ月分(約120万円)を現金で持っていれば。底値で売らず、むしろ買い増しできていれば。
この痛みが、私に生活防衛資金の重要性を叩き込みました。
ルール5:分散投資をすれば心配の種が減る
著者が何度も繰り返す黄金ルール:
「資産運用の黄金ルールは分散投資 分散投資 分散投資」
なぜ3回も言うのか? それだけ重要だから。それだけ、多くの人が理解していないから。
分散には、3つの軸があります:

- 銘柄・業界の分散 → 1社の倒産が、あなたを殺さない
- 国・地域の分散 → 1国の衰退が、あなたを殺さない
- 時間の分散 → 高値掴みが、あなたを殺さない
ルール7:短期運用への衝動を無視する
投資家が犯す最大の失敗、2つ:
- 衝動に駆られて冷静さを失う
- 群集心理に流される
2020年3月、コロナショック。株価が暴落。SNSは「終わった」の声で溢れかえる。
- 大多数:恐怖に駆られて売却 → 損失確定
- 少数:冷静に保有、または買い増し → 1年後に大きく回復
パターンが見えますか?
短期的な市場の動きは、誰にも予測できません。でも、15年以上の長期で見れば、株式投資がプラスになる可能性は極めて高い。
私が最も心に刻んだ教え:市場の動きに反応するな。感情に反応するな。計画に従え。
【残り5つのルール(要点)】
ルール2:会社や国に資産形成を手伝ってもらう
iDeCo・つみたてNISA。運用益が非課税、掛け金が所得控除。国が用意した武器を使わない理由がない。
ルール4:保険をかけているか確認する
必要なのは掛け捨ての生命保険・自動車保険・火災保険だけ。貯蓄型保険は手数料の塊。不要。
ルール6:クレジットカードのローンは今すぐやめる
年利15〜18%。これは複利の力を逆に使われる最悪の破壊兵器。借金してまで買いたいものなんて、この世にない。
ルール8:低コストのインデックスファンドを使う
プロの73%がインデックスに負ける。理由はコスト。手数料1%の差が、30年後に290万円の差を生む。
ルール9:オーソドックスな分野に着目
AI選定型、ESG、暗号資産連動型…新商品は魅力的に見えるが、平均成績はぱっとしない。株式・債券・不動産で十分。
では、具体的に何を買えばいいのか
9つのルールはわかった。でも、「具体的にどの商品を買えばいいの?」
著者の答えが、**「KISSポートフォリオ」**です。
Keep It Simple, Sweetheart(シンプルにしておこうね)
初心者が今日から始めるなら
VT(全世界株式)+ 円預金
これだけ。
VT一つで、全世界約9,300銘柄に分散投資できます。経費率はわずか0.08%。
私の実践:
- 最初:VTだけ
- 3ヶ月後:VTI 60% / VXUS 30% / BND 10%に調整
- 現在:月に1度、15分チェックするだけ
【詳細を知りたい人向け:推奨ETF一覧】
| ティッカー | 投資対象 | 銘柄数 | 経費率 |
|---|---|---|---|
| VTI | 全米株式 | 約4,200 | 0.03% |
| VXUS | 米国除く全世界株式 | 約7,800 | 0.08% |
| VT | 全世界株式 | 約9,300 | 0.08% |
| BND | 米国債券 | 約10,200 | 0.04% |
| BNDX | 米国除く全世界債券 | 約6,500 | 0.08% |
著者の推奨:
- 20代〜40代:債券は0〜25%で十分
- 50代以降:徐々に債券比率を上げる
年に一度のリバランスを忘れずに。感情を排して機械的に「高く売って、安く買う」を実践できます。
私の人生が変わった瞬間
この本を読んで、私の投資スタイルは180度変わりました。
【2024年1月まで】混乱と疲弊の日々
- 毎日1時間、銘柄分析と市場チェック(月30時間)
- アクティブファンド3本、個別株5銘柄
- 手数料:信託報酬1.65%、売買手数料年間約2万円
- 年間リターン:+8.2%
- 精神状態:毎日株価が気になる。暴落で眠れない。SNSの爆益報告に焦る。
【2024年2月から】心の平穏と自由時間
- 月に1度、15分だけチェック(月1時間未満)
- VTI / VXUS / BND のみ
- 手数料:経費率0.05%(加重平均)
- 年間リターン:+9.8%
- 精神状態:株価を見ても何も感じない。夜はぐっすり眠れる。SNSの爆益報告? もうどうでもいい。
数字で見る変化
- 投資時間:月30時間 → 月1時間(29時間の削減)
- 年間手数料:約10万円 → 約3千円(97%削減)
- リターン:+8.2% → +9.8%(+1.6%改善)
30年後の差(月5万円積立):
- 変更前:約4,100万円
- 変更後:約5,200万円
- 差額:約1,100万円
でも、最大の変化は数字じゃない。
「心の平穏」です。
暴落が来ても、もう焦らない。SNSの爆益報告を見ても、もう羨ましくない。
「自分の計画を淡々と実行するだけ」
この境地に辿り着けたことが、この本が私にくれた最大の財産です。
VTは退屈。でも、退屈こそが最強の武器
著者のエリスとマルキールも、楽しみとして少額で個別株投資をすることがあるそうです。
「え、結局個別株やってるじゃん!」
そう思いますよね?
でも、それができるのは、彼らの老後資金という人生の根幹が、インデックス投資という退屈だが鉄壁の原則で守られているから。
揺るぎないコア資産があるから、余裕をもって市場と向き合えるんです。
VTは退屈。でも、退屈こそ、あなたの未来を豊かにする。
そして退屈な投資こそ、人生の自由時間を増やす。
派手に勝とうとする人は、必ず沈む。
静かに勝とうとする人だけが、最後に笑う。
今日、あなたがやること(3ステップ・20分)
理論はわかった。でも、「いつかやろう」は永遠にやりません。
今日、やってください。
ステップ1:証券口座を開く(10分)
- 楽天証券 または SBI証券
- スマホで本人確認、最短翌日に開設完了
- 無料
ステップ2:つみたてNISAを申し込む(5分)
- 年間360万円まで非課税(2024年〜)
- 証券口座開設と同時に申込可能
- 無料
ステップ3:VTを月1万円から設定(5分)
- 銘柄検索で「VT」または「全世界株式」
- 積立金額を設定(月1万円でOK)
- 積立日を設定(給料日の翌日がおすすめ)
合計所要時間:20分
最後に:SNSの爆益報告は、あなたの人生を豊かにしない
SNSには、今日も爆益スクショが溢れています。
月利30%。年利100%。すごい数字です。
でも、それを見て焦る必要はありません。
なぜなら、彼らの大半は、来年には消えているから。
派手に稼ぐ人は、派手に失う。そして、静かに去っていく。
あなたが目指すべきは、彼らではない。
40年後も、静かに資産を積み上げている自分です。
複雑な戦略を捨てた日から、あなたの人生はようやく前に進み始めます。
今日、VTを1万円だけ買ってください。
「未来のあなた」が必ず感謝します。
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それが、あなたの人生を変える最初の一歩です。
シンプルこそ、最強です。
この記事で紹介した本
📘 『投資の大原則』
チャールズ・エリス、バートン・マルキール著
あなたの投資人生を変える一冊です。
投資は自己責任でお願いいたします。


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