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「もし余命宣告を受けたら、何を遺すか?」 — 山崎元『父から息子への手紙』を読んだ47歳の答え合わせ

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導入:47歳の私が、この本を「答え合わせ」として読んだ理由

山崎元さんが余命宣告を受けて息子さんに遺したこの本は、私にとって「人生の答え合わせ」になりました。

47歳、フリーランスのマーケティングコンサルタント・PMO。28歳でベンチャー企業に飛び込み揉まれ、35歳で転職、41歳で会社生活に将来への不安しか感じられなくなり退職してフリーランスになり、今に至る。ポートフォリオはハイテク株を中心に約70%、残りは現金とインデックス。投資ブログと心理学ブログを運営し、少しでも読者の考えるきっかけになればと情報を発信している。

この本を読んで、私は深く頷きました。

山崎さんが「これが正解だ」と遺した内容の多くが、私がこれまで直感的に選んできた道と重なっていたからです。ベンチャーで揉まれたキャリア、35歳での転職、41歳でのリスクを取った独立。それらが、山崎さんの理論では「合理的な選択」として説明されていました。

同時に、こうも思いました。

「もし私が今、余命宣告を受けたら、何を遺すだろう?」

この記事は、山崎元さんへの「返信」ではありません。むしろ、この本を「問い」として受け取り、自分の人生を振り返り、読者の皆さんと一緒に考える場にしたいと思います。

山崎さんが息子さんに遺した「働き方」「お金」「幸せ」という3つのテーマ。これらを軸に、47歳の私が今思うことを、正直に書いていきます。


第1章:働き方について — 47歳フリーランスの「答え合わせ」

山崎さんの主張:リスクを取らない者は搾取される

山崎さんがこの本で最も強調しているのは、「資本主義はリスクを取りたくない人から、リスクを取ってもいい人が利益を吸い上げる構造になっている」という冷徹な事実です。

安定を求める多くの労働者は、その「安定」という対価と引き換えに、自分が生み出した価値の一部を、リスクを取った資本家(経営者や株主)に渡しています。この構造自体は善悪の問題ではありません。しかし、このルールを理解しないままでは、いつまでも「搾取される側」から抜け出せない。

かつての高度経済成長期は、一つの会社に勤め続ければ給料も上がり、安定が保証されていました。しかし、それが通用したのは経済が右肩上がりだったからです。低成長時代に突入した現代において、一つの会社に留まり続けることは、もはや安定ではなく、変化に対応できない「リスク」そのものになっている。

そして山崎さんは、サラリーマンには大きく分けて二つのタイプがあると指摘します。

タイプA(搾取される側):リスクゼロを求める安定志向。会社が傾くこと、給料が下がること、降格することを何より恐れる。会社に決められた働き方を好み、結果として取り替え可能な存在になりやすい。

タイプB(搾取されない側):適切なリスクを取り、リターンを最大化する思考。一時的な報酬減を厭わず、それに見合うリターンを求める。「自分にしかできない仕事」を意図的に作り、代替不可能な存在になる。

そして、山崎さんはキャリアにおける3つの重要な節目を示しています。

  • 28歳まで:自分の「職」を決める
  • 35歳まで:自分の「価値」を確立する
  • 45歳まで:「セカンドキャリア」の準備を始める

山崎さんは「ビジネスパーソンとしての勝負は、実質35歳までで決まってしまう」とまで言い切っています。

私の現在地:28歳でベンチャー、35歳で転職、41歳で独立した道

山崎さんが示した3つの節目を読んだとき、私は自分のキャリアを振り返りました。そして、私の選択は間違っていなかったのだと確信しました。

28歳のとき、私はベンチャー企業に飛び込みました。安定した大企業ではなく、成長途中で混沌としたベンチャー。そこで私は徹底的に揉まれました。プロジェクトマネジメントの基礎、マーケティング戦略の実践、そして何より「自分の頭で考え、自分で決断する」ことを叩き込まれました。

そのベンチャーで出会ったのが、私のメンターであり兄貴分のような存在でした。彼は私に仕事の本質を教えてくれただけでなく、「全力で生きる」ことの意味を示してくれました。

35歳で転職しました。ベンチャーで培った経験を武器に、より大きなフィールドへ。そこで私は「プロジェクトマネジメント」と「マーケティング戦略」という二つの専門性を掛け合わせた価値を確立しました。どちらか一方だけを持つ人材は多いですが、両方を実務レベルで回せる人材は意外と少ない。この「掛け算」が、私の市場価値になりました。

そして41歳。山崎さんが言う「45歳までにセカンドキャリアの準備を始める」より少し早いタイミングで、私は会社員生活に終止符を打ちました。

理由は明確でした。将来への不安しかなかったからです。

このまま会社にいても、50歳、60歳の自分が見えない。昇進のポストは限られ、年齢を重ねるごとに「使いにくいベテラン」になっていく未来しか見えませんでした。会社に留まることこそが、最大のリスクだと感じたのです。

だから私は、フリーランスという道を選びました。複数のクライアントと仕事をすることで、一つの会社に依存しない収入源を確保する。これは山崎さんの言う「リスクの分散」そのものでした。

私は今47歳です。山崎さんの理論で言えば、すでに「セカンドキャリア」の中にいます。41歳で独立したことで、私はこの移行を比較的スムーズに果たすことができました。

もし私が45歳を過ぎても会社員のまま、一つの組織にしがみついていたら?

おそらく今頃、「このまま定年まで逃げ切れるだろうか」という不安に苛まれ、身動きが取れなくなっていたでしょう。

読者への問いかけ:あなたは今、どこにいますか?

この章で山崎さんが示した3つの節目を、もう一度見てください。

  • 28歳まで:自分の「職」を決める
  • 35歳まで:自分の「価値」を確立する
  • 45歳まで:「セカンドキャリア」の準備を始める

あなたは今、どの段階にいますか?

もしあなたが20代なら、今こそ「揉まれる」時期です。安定した大企業より、成長途中のベンチャーや、厳しいプロジェクトに飛び込んでください。失敗してもやり直せる時間がまだあります。そこで得た経験が、30代以降のあなたの武器になります。

もしあなたが30代前半なら、専門性を確立する最後のチャンスです。「なんでもできる便利な人」ではなく、「この人にしかできない」と言われる何かを、今作ってください。できれば二つの専門性を掛け合わせる。その「掛け算」が、あなたの市場価値を飛躍的に高めます。

もしあなたが30代後半から40代なら、今すぐ問いかけてください。「このまま会社にいて、50歳、60歳の自分が見えるか?」と。もし答えがNOなら、今が動くタイミングです。45歳を過ぎてからでは、選択肢が急速に狭まります。

私が今振り返って思うのは、「リスクを取ること」と「無謀なこと」は全く違うということです。

山崎さんが言う「リスクを取る」とは、失敗しても致命傷にならない範囲で、自分の可能性を広げる行動を取ることです。いきなり会社を辞める必要はありません。今の仕事を続けながら、週末に副業を始める。LinkedInに職務経歴を書いてみる。業界の勉強会に参加してみる。

そういった「小さなリスク」の積み重ねが、あなたを「搾取されない側」へと導いていくのです。


第2章:投資について — 心が震えた「がん保険不要論」

山崎さんの主張:オルカン一本でいい

山崎さんの投資哲学は、極めてシンプルかつ合理的です。それは「全世界株式のインデックスファンド(通称:オルカン)一本に積み立て投資をする」というものです。

その理由は、投資の王道である「長期・分散・低コスト」という3つの原則を最も忠実に満たしているから。この哲学に基づけば、人気の「S&P500」への投資ですら、米国という一国への「集中投資」と見なされます。

山崎さんが提示する具体的なステップは、驚くほど明快です。

  1. まず、生活防衛資金(生活費の3〜6ヶ月分)を普通預金で確保する
  2. 残りの余剰資金は全て「オルカン」に積み立て投資する

これだけです。

そして山崎さんは、明確に「手を出すな」と警告する金融商品も列挙しています。不動産投資、生命保険・がん保険、仮想通貨・FX、銀行や証券会社が勧める複雑な金融商品。これらは一見魅力的に見えますが、その実、顧客のためではなく販売側の利益のために設計されているケースがほとんどだと指摘します。

私の現在地:ハイテク株70%のポートフォリオを変えない理由

さて、ここで私のポートフォリオについて話しておきます。

ハイテク株が約70%を占めています。山崎さんなら、おそらくこう言うでしょう。「それは集中投資であり、リスクが高すぎる」と。

しかし、私はこのポートフォリオを大きく変えるつもりはありません。

なぜなら、これは私が考え抜いた上での選択だからです。

私は10年間、投資を恐れて何もしませんでした。「株は怖い」「損をしたらどうしよう」。そんな漠然とした恐怖に支配されていました。山崎さんの言う「リスクを取りたくない人」そのものでした。

ようやく投資を始めたとき、私は自分に問いました。「自分が本当に理解できる領域は何か?」その答えがハイテク、特にAI・半導体・クラウドといった技術領域でした。

仕事でマーケティング戦略に関わる中で、これらの技術がビジネスをどう変えていくのか、どの企業が本質的な価値を生み出しているのか。それを肌で感じることができる立場にいました。だから、私は「自分が理解できる領域」に賭けることを選んだのです。

山崎さんの「オルカン一本」という思想は、「投資に時間を使いたくない人」「市場を予測できないと認める人」にとっての唯一解です。そして、それは多くの人にとって正しい選択です。いや、むしろほとんどの人にとって最善の選択だと私も思います。

ただし、私のように「この領域なら理解できる」「この変化なら見通せる」という確信を持てる人にとっては、適切な集中投資もまた、選択肢の一つだと考えています。

とはいえ、最近はインデックスファンドの比率をもう少し増やそうかとも考えています。それは「リスク分散」というより、「自分の時間をもっと他のことに使いたい」という人生の優先順位の変化によるものです。47歳になって、株価を毎日チェックする時間を、もっと家族や自分の学びに使いたいと思うようになりました。

重要なのは、「オルカン」か「個別株」かという二項対立ではありません。

重要なのは、自分の選択に対して誠実であること。なぜその投資先を選んだのか、そのリスクを理解しているか、そして失敗したときに自分で責任を取れるか。それを問い続けることです。

心が震えた「がん保険不要論」

しかし、この章で最も私の心を揺さぶったのは、投資の話ではありませんでした。

それは、がん患者である山崎さん自身が、「がん保険は不要」と言い切ったことです。

少し想像してみてください。

あなたが食道がんで余命3ヶ月を宣告され、大学に進学する息子への最後のメッセージを書いている。そのとき、「がん保険は高額療養費制度で十分だから不要だ」と書けますか?

普通なら、「念のため入っておけ」と言いたくなるはずです。自分が苦しんだ病気だからこそ、保険を勧めるのが「父親の優しさ」ではないでしょうか。「俺みたいに苦しまないように、備えておけ」と。

しかし山崎さんは違いました。

死を目前にしてもなお、数字と論理を信じ抜いた。「保険とは、滅多に起きないが、起きたら経済的に破綻するような事態にのみ備えるもの。がん治療は高額療養費制度でカバーされる。だから、がん保険は不要だ」と。

この狂気にも似た合理性に、私は震えました。

そして、こうも思いました。

「私は、死を前にして、ここまで誠実でいられるだろうか?」

山崎さんは、感情に流されませんでした。「自分ががんになったから、保険は大事だ」という経験則に頼りませんでした。最後の最後まで、データと論理に基づいて判断し、それを息子に伝えた。

これは、投資哲学を超えた「生き方の哲学」だと思いました。

自分の感情や経験に引きずられず、常に合理的な判断を下す。それが、山崎さんが息子に遺したかった「強さ」だったのではないでしょうか。

読者への問いかけ:あなたは何に賭けますか?

山崎さんの「オルカン一本」は、多くの人にとって正解です。私自身、投資初心者の友人に相談されたら、迷わず「オルカン」を勧めます。

しかし、それは「唯一解」ではありません。

投資において本当に重要なのは、「何を買うか」ではなく、「自分の選択に対して誠実であること」です。

あなたが「オルカン」を選ぶなら、それは「市場全体の成長を信じ、個別銘柄の予測はしない」という哲学へのcommitmentです。

あなたが「S&P500」を選ぶなら、それは「米国経済の優位性が今後も続く」という予測へのbetです。

あなたがハイテク株や個別株を選ぶなら、それは「自分はこの企業・この業界を理解している」という確信への賭けです。

どの選択も、正しく理解して選んでいるなら、間違いではありません。

今夜、証券口座のポートフォリオを開いてください。そして、自分に問いかけてください。

「この銘柄を選んだ理由を、誰かに説明できるか?」

「この投資で損をしたとき、自分で責任を取れるか?」

「もし余命3ヶ月なら、この投資を息子に勧めるか?」

もし答えがYESなら、あなたの選択は誠実です。もし答えがNOなら、今週末に見直しましょう。

ただし、一つだけ確実に言えることがあります。

「理解できないものには、絶対に手を出すな」

これは山崎さんの教えであり、私自身の痛感でもあります。


第3章:幸福について — 兄貴分の死が教えてくれたこと

山崎さんの主張:承認の源を分散せよ

山崎さんがたどり着いた幸福の核心、それは「人の幸福感のほとんど100%は、自分が承認されているという感覚でできている」という結論でした。

特筆すべきは、不特定多数からの「いいね」ではなく、「自分が価値を認めている仲間からの賞賛」こそが、最も強力な幸福感をもたらすという点です。

この承認欲求がいかに強力で、時に危険なものかを示すために、山崎さんは様々な例を挙げています。経済合理性を無視して学者を目指す優秀な学生、閉鎖的な組織内で評価されるために無意味なノルマに励む銀行員。極端な例として、自爆テロのテロリストさえも、その根源には「仲間」という閉鎖的なコミュニティからの賞賛を得たい、あるいは排除されたくないという強烈な欲求があると指摘します。

この強力な欲求に振り回されないために、山崎さんは一つのコミュニティに依存しない「承認の源の分散」を提唱しています。「会社」だけでなく、「家庭」「趣味のサークル」など、複数の居場所を持つことで、精神的な安定と幸福感を得ることができる。

そしてもう一つ、山崎さんが提示した概念が「2割増しの自由」です。

これは、仕事、家庭、趣味といった人生の様々な領域において、「他人より少しだけ自由な状態」を複数組み合わせることが、最も心地よく、幸福度が高い状態であるという考え方です。

完全な自由ではなく、制約の中にあるささやかな裁量権こそが、幸福感の本質だと山崎さんは説きます。

私の現在地:兄貴分が遺してくれたもの

つい最近、47歳で亡くなった人がいます。

彼は私の元上司であり、メンターであり、兄貴分のような存在でした。28歳の私がベンチャーに飛び込んだとき、仕事の基礎を叩き込んでくれた人です。厳しかったけれど、愛情を持って育ててくれました。

彼は「全力で生きる」人でした。

仕事に全力。後輩の面倒見もよく、誰もが認める「デキる男」でした。

家族に全力。休日は必ず家族と過ごし、子供の運動会には仕事を調整してでも駆けつける父親でした。

仲間に全力。会社の飲み会だけでなく、プライベートでも友人を大切にし、困っている仲間がいればそっと手を差し伸べる人でした。

そんな彼が、47歳という若さで、突然の病で逝ってしまいました。

彼の通夜には、会社の同僚だけでなく、家族、学生時代の友人、趣味の仲間。本当に多くの人が駆けつけました。弔辞を読んだ上司が語ったのは、彼の「仕事への献身」だけではありませんでした。友人が語ったのは「いつも全力で楽しんでいた彼」の姿でした。

通夜の後、私は考え込みました。

彼は、複数の承認源を持っていた。だからこそ、あれほど多くの人に愛されていたのだ。

そして同時に、こうも思いました。

「彼のように全力で生きることは、素晴らしい。しかし、47歳という年齢は、あまりにも早すぎる」

山崎さんが説く「承認の源の分散」。兄貴分は、それを完璧に実践していました。仕事、家族、友人、趣味。彼はすべてに全力を注ぎ、すべてから愛されていました。

しかし、その「全力」は、彼の命を削っていたのかもしれない。

私は幸運にも、3つの承認源を持っています。そして、兄貴分から学んだのは「全力で生きること」と同時に、「持続可能なペースで生きること」の大切さでした。

1. 本業(フリーランス):クライアントからの評価と信頼。プロジェクトが成功したとき、「次もあなたに頼みたい」と言われるとき、私は自分の価値を実感します。

2. 投資ブログ・心理学ブログ:読者からの反応とフィードバック。「この記事で投資を始める勇気が出ました」「心理学の概念が仕事に活かせました」というコメントをいただくとき、私は書くことの意味を感じます。

3. 家庭:家族との時間と対話。仕事で疲れて帰ったとき、「お疲れさま」と言ってくれる存在がいること。それが、どれほど大きな支えになっているか。

ブログについて、私はこう考えています。「少しでも読者の皆さんに情報を提供し、考えるきっかけになれば」という想いで書いています。

これは承認欲求なのか?

山崎さんの理論で言えば、おそらくYESです。

しかし、それは悪いことではありません。むしろ、承認欲求を、複数の場所に分散させているからこそ、私は精神的に安定していられるのです。

もし私がクライアントからの評価だけに依存していたら? 一つのプロジェクトが失敗しただけで、私の自己評価は地に落ちるでしょう。

もしブログの読者数だけに依存していたら? アクセス数が減った日、私は自分を無価値だと感じるでしょう。

もし家庭だけに依存していたら? 家族との些細な衝突が、私の全存在を揺るがすでしょう。

しかし、3つの承認源を持っているからこそ、一つがうまくいかない日でも、他の二つが私を支えてくれます。

「2割増しの自由」という心地よさ

山崎さんが提唱した「2割増しの自由」という概念も、私の生き方に重なりました。

私は完全に自由なわけではありません。クライアントとの約束があり、家族との時間があり、ブログの更新というルーティンがあります。しかし、会社員時代と比べれば、「どのクライアントと仕事をするか」「いつ、どこで働くか」「何を書くか」という裁量権を持っています。

この「完全な自由ではないが、他の人より少しだけ自由な状態」が、私にとって最も心地よいのです。

もし私が完全に自由だったら? おそらく何をしていいか分からず、孤独を感じるでしょう。

もし私が全く自由でなかったら? 窒息感に苦しみ、逃げ出したくなるでしょう。

「基本的にはクライアントの要望に応えるが、自分の専門性を活かした提案ができる」「基本的には家族との時間を優先するが、年に数回は一人旅ができる」。こういった「制約の中の裁量権」が、幸福の本質なのだと山崎さんは教えてくれました。

兄貴分は、すべてに全力を注いだ。それは素晴らしい生き方でした。しかし、私は「全力の70%」で、長く走り続けることを選びます。それが、47歳で逝った彼から、47歳の私が学んだことです。

読者への問いかけ:あなたの承認源は、いくつありますか?

少し立ち止まって、考えてみてください。

もしあなたが明日、会社を失ったとして、あなたを認めてくれる人は、他にいますか?

もしあなたが明日、家族を失ったとして、あなたを必要としてくれる場所は、他にありますか?

これは、脅しではありません。現実的なリスクマネジメントの話です。

人生には、予期せぬ変化が訪れます。会社の倒産、リストラ、家族との別離、健康の喪失。そのとき、あなたを支えてくれる「承認源」が複数あるかどうかが、あなたの精神的な生存を決めるのです。

今日からできる「小さな承認源」の作り方を、3つ提案します。

1. 会社以外のコミュニティに所属する

趣味のサークル、地域のボランティア、オンラインコミュニティ。何でもいい。「この人たちは、私の肩書きではなく、私自身を見てくれている」と感じられる場所を、一つ作ってください。

2. 発信を始める

ブログ、SNS、note。形式は問いません。自分の考えや経験を言語化し、誰かに届ける。それだけで、「発信者」としての承認源が生まれます。最初は反応がなくても構いません。書き続けること自体が、あなたの価値になります。

3. 家族や友人との「深い対話」を意識する

表面的な会話ではなく、「最近どう?」「何か困ってることない?」という深い対話。それを週に一度でもいいから、意識的に作ってください。そこで生まれる「この人は私を理解してくれている」という感覚が、最も強固な承認源になります。

承認欲求を、一つの場所だけに求めるのは危険です。しかし、複数の場所に分散させることは、人生のリスクマネジメントであり、幸福への最短ルートなのです。

そして、もう一つ。

全力で走り続ける必要はありません。

兄貴分のように全てに全力を注ぐ生き方は素晴らしい。しかし、持続可能なペースで、長く走り続けることも、一つの正解です。


結論:もし私が余命宣告を受けたら、何を遺すか?

山崎元さんのこの本は、息子さんへの手紙であると同時に、私たち全員への「問いかけ」でもあります。

「もしあなたが余命宣告を受けたら、何を遺しますか?」

私は47歳です。人生の折り返し地点を過ぎ、残された時間の方が短くなってきたことを、日々実感しています。

もし今、私が余命宣告を受けたら、私はおそらくこう書くでしょう。

働き方について:41歳までに「次の道」を作れ

一つの会社に依存するな。28歳までに徹底的に揉まれろ。35歳までに「自分にしかできないこと」を確立しろ。そして41歳までに、会社以外の道を作れ。私がそうしてきたように。

「将来への不安しかない」と感じたら、それは動くサインだ。45歳を過ぎてからでは遅い。

転職を恐れるな。ただし、無計画な転職は避けろ。「次の場所で何を学び、何を残すか」を明確にした上で動け。

そして、会社員であることを恥じる必要もない。重要なのは、「会社に選ばれる人材」ではなく、「会社を選べる人材」になることだ。

お金について:理解できる領域に賭けろ

投資を恐れるな。10年間投資を恐れた私のように、時間を無駄にするな。

しかし、理解できないものに賭けるな。「これなら自分は理解できる」と確信を持てるものに賭けろ。それがオルカンでも、ハイテク株でも、不動産でも構わない。重要なのは、自分の選択に誠実であることだ。

そして、死ぬときまで合理的であれ。感情に流されるな。山崎さんが、がん患者でありながら「がん保険は不要」と言い切ったように、最後の最後まで、データと論理に基づいて判断しろ。

幸せについて:承認を分散し、全力の70%で走れ

会社だけの承認に依存するな。家族だけの承認に依存するな。

仕事、家族、趣味、コミュニティ。複数の居場所を持て。

そして、全力で走り続ける必要はない。兄貴分のように全てに全力を注ぐ生き方は素晴らしいが、持続可能なペースで、長く走り続けることも、一つの正解だ。

全力の70%で、複数の承認源を持ちながら、長く走れ。それが、47歳で逝った彼から、47歳の私が学んだことだ。


これが、47歳の私が今、誰かに遺すとしたら書くことです。

そして、これらの多くが、山崎元さんのこの一冊に凝縮されていました。

この本を読んで、私は自分の選択が大きく間違っていなかったことを確認できました。同時に、まだやるべきことがあることも分かりました。インデックス投資の比率を増やすこと、承認源をもう一つ増やすこと、そして何より、この学びを次の世代に伝えること。

読者の皆さんへ:今日から始められる3つのこと

最後に、山崎さんの教えを実践するために、今日から始められる具体的なアクションを3つ提案します。

もしあなたが20代なら

今夜、ノートを開いて「35歳の自分は、どんな価値を提供できる人間になっていたいか」を書いてください。箇条書きでも、文章でも構いません。そこから逆算して、今の会社で何を学ぶべきかが見えてきます。そして、「揉まれる」環境に飛び込んでください。失敗してもやり直せる時間が、あなたにはまだあります。

もしあなたが30代なら

明日、LinkedInのアカウントを作ってください(すでにある人は更新してください)。職務経歴を英語で書いてみる。転職するしないは別として、「外の世界から見て、自分はどう評価されるのか」を知ることは重要です。スカウトメールが来るようになれば、あなたには市場価値があるということです。そして35歳を過ぎたら、自問してください。「このまま会社にいて、50歳の自分が見えるか?」と。

もしあなたが40代なら

この週末、会社以外の「もう一つの承認源」を作るための第一歩を踏み出してください。副業の登録、ブログの開設、地域活動への参加申し込み。何でもいい。「この場所では、自分は会社員ではない別の顔を持っている」という実感を持てる場所を、一つ作ってください。それが、あなたのセカンドキャリアの第一歩になります。そして覚えておいてください。全力の70%で、長く走ることも、一つの正解です。


山崎元さんが遺したこの本は、単なる「お金の本」ではありません。

「どう生きるか」という問いへの、一つの誠実な答えです。

そして、私たちもまた、自分なりの答えを見つけなければなりません。

もし私が明日、余命宣告を受けたら?

その問いへの答えを、今日から考え始めましょう。そして、行動に移しましょう。

山崎さん、あなたの本は確かに受け取りました。ありがとうございました。

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